「電」やら「電気」やら書かれた蓋を,大型のショッピングモールや公園,道の駅など,公道から少し入ったところでよく見かけます(公道上にもありますが)。自治体名や市章町章などが入っているのはそれぞれの地域のページに掲げましたが,時折それらが入っていないものを見かけるので,それらをここに掲載しました。

2008/02/17

左は横浜市で見かけた第一機材製のものでメーカーの標準的なパターンです。右は遠野市で見かけた一中製の電気蓋で地紋はスクリューを並べたような初めて見るパターンでした。一中の新しいASDパターンかもしれません。上辺に「KK」「Industry」と書かれていますが,伊藤鉄工や長谷川鋳工所のものにも同じ文字が入ったものがあり(下記参照),どういう意味かよく分かりません。

2013/11/27

2013/12/09

2013/12/09

土井製作所製の電蓋です。上左は横浜市内で見かけたものです。佐倉市内に左と同じものと並んでほんの少しだけ違うものが並んで設置されていました(上右)。どう見ても同じメーカーのものと思われます。外縁右側に入っている文字の部分を拡大して下に掲げました。実は上左に掲げたものはこの部分がかなり摩滅しているのですが,佐倉市で見かけたものはしっかりと文字が読み取れたので,拡大したのは佐倉市のものです。住宅公団の電気蓋もここに掲げたものと同じ,土井製作所の+型の地紋のものでした。

2011/10/08

2013/02/22

北勢工業製の「電気」蓋。上左は京都府下で,上右は茨城県大子町でみつけた蜘蛛の巣パターンです。上左が「気」の字に独特の味があるのに対し,上右は文字の雰囲気はだいぶ今風です。中左はは牧之原市で,中右は犬山市の明治村(再掲)で見かけたもので,両者とも亀甲模様を横線で切り裂いたような地紋です。中右の電気の文字はちょっと変わっていてかわいいです。下左は土佐清水市下で,下右は京都市内で見かけた小型の電気蓋でこれらは格子柄でした。

2008/03/18

2011/11/14

2015/03/28

上左は小金井市の公園で見つけたもので,中部コーポレーションの名が入っています。上右は江ノ島湘南港付近で,中左は浦和駅付近で見かけたもの,中右は大磯プリンスホテルの敷地内にあったもので通常よりかなり大きな蓋でした。いずれも上左と同じような格子柄の地紋なので,同じメーカーのものかもしれませんが,時代が違うせいか,「電」の書体がそれぞれずいぶんと違います。下左は再び中部コーポレーションの名前が入ったもの。上に掲げたものと違って「電気」の文字が入っています。下右は同じような格子柄で「INTEC」と社名が入っていました。ググってみたら大阪に本社を置く電設を主として扱う「株式会社インテック」のもののようで,この蓋はたぶん鋳鉄メーカーのOEMなのでしょう。ちなみに富山市に本社を置く同名の別会社でIT系の株式会社インテックとは関係ないと思います。

2013/03/07

ニムラ製の電蓋です。上左は600㎜,上右は450㎜,下は350mmですが,大きさの違いよりも,「電」ないし「電気」の文字の違いが目につきます。上左は丸ゴチックの今風の書体で雨冠の字画が省略され尻尾のハネもなくなっていて,なんとなくかわいらしい感じがするのに対し,上右も今風でちょっとおしゃれな書体,下はぐっと時代を感じさせるデフォルメが施されています。上の2つは横浜市内で,下は京都市内で見かけました。

2013/03/07

左は横浜市内でみたもので,伊藤鉄工製。メーカー常備品で「雨」も「汚」も同じパターンのものを載せています。よくある蓋なのに鮮明な写真が見当たりませんでした。
右は宮古市で見たもので地紋は「K」の文字をもとにASD化したようです。下部に「IGS KK(このKKも地紋と同じ形)」と書かれているので伊藤鉄工関連と思われますが,おなじ「KK」のロゴが使われているものが下に掲げた長谷川鋳工所製のものにもあります。

2012/04/06

友鉄工業製の電気蓋です。上左は○友のマークが入ったもので比叡山の境内にありました。上右は京都市内(大原)で下縁に「TOMOTETU FOUNDRY CO.」と書かれたもの,下は「TOMOTETU CO. LTD」と書かれたもので京都市内で見つけました。四方に留め金が伸びたちょっと変わった形をしています。現在の友鉄工業のHPではロゴマークも変わっているし「TOMOTETSU」と「S」の入ったスペルが記されているので,ここに掲げたものはいずれも京都らしく少し古いものなのでしょう。

長谷川鋳工所製。このメーカーは鋳物の町川口の戦前からの会社です。左は平塚市,旧字体の文字が入っており,かなり古いものでしょう。ほぼ同じ「電氣」蓋が犬山市の明治村にもありました。右は村山市にて採集。上辺に「KK」「Industry」と書かれていますがどういう意味でしょう。下辺にはちゃんと「HASEGAWA FOUNDRY CO.」と書かれています。

2012/11/05

2015/10/28

上左は田原市で見かけたもので,メーカーのオオタケファンドリーはかなりの老舗のようですが,現在のカタログにも載っているものです2015年2月に倒産との事でHPも消えてしまいました。同じデザインのものを【雨】や【汚】にも掲げました。上右は長谷川鋳工所のように見えますが,下辺にオオタケのロゴと社名が入っています。横浜市内で採集しました。下は上左と同じオオタケの平織模様の「弱電」の蓋で,名古屋城の周辺でみかけました。

2013/02/08

左は横浜と鎌倉の市境付近で採集したもの。メーカー名や型番などの情報は一切書かれていません。右は小金井市の公園で見つけたもの。左と同じタイプですが,「弱電」の文字が見えます。

2013/02/12

左はよく見かける鱗型の地紋で調布で採集しました。右は鎌倉市で見た平野鋳工製で,同社のオリジナルと思われる地紋です。

2016/08/08

左は鎌倉市の公園で採集したカネソウ製のもの。右も同じカネソウ製で青森市内で見つけました。これまであまり見たことのない地紋です。中央左側に「KANESO」右側に型番と思われる「MKSY」の文字,それらの内側の取っ手のカバーと思われる黒い部分にも「KANESO」の文字が入っています。

2011/11/14

2013/09/15

上左は神奈川の江ノ島で見つけたものです。ネットでググって見たら,そっくりなものが北海道の三笠市で報告されていました。少し古そうな感じだと思っていたのですが,その後さいたま市のさいたま新都心で真新しいものを見つけました(上右)。これらの蓋を見つけた時には詳細不明だったのですが,その後下の「高圧」蓋(「電気」の文字は入っていませんが当然電気関係のものと思われるのでここに掲載しました)を武蔵野市で見つけた時に「VEIN S」を調べ直してみたら,ヴェインシステムズという会社のものであることが分かりました。

2013/08/19

長野県南相木村の山奥にある南相木ダムの上に電の蓋がありました。南相木ダムはロックフィルダムといって近隣の岩場から採掘した石灰岩などを積み上げて作られていて,標高1,532mは大規模ダムとしては日本一だそうです。ダムのそばには「天空の石広場」,ダムの真下には「ウズマク広場」(右の写真の右端に半分写っています)があり,ダムの上を歩いてわたることができるのですが,その歩道の左右に並んだ巨石の間にこの電蓋が設置されていました。「KITAKANTO FOUNDRY」の文字が入っているので,北関東工業と分かりました。

2009/01/17

2011/02/19

2017/03/27

2017/03/29

上左は千葉県富浦の道の駅で見かけた福西鋳物製のもの。上右は川崎市で見かけたものです。川崎の四角蓋には「スライド」の文字が見えますがメーカー名は入っていません。左と地紋が似たようなカギカッコ型なので同じメーカーのものかもしれません。下段はいずれも福西鋳物製で福西のもう一つの地紋で杉綾模様のパターンで,下左のものは少し大きく取っ手が6カ所についていますが,標準のものは取っ手が4つで自治体名が入ったものをよく見かけます。下右は大阪城公園にあったもので,「電気」とともに「公園」の文字も入っていて,その下には「200V」「100V」「1993」(設置年次か?)の文字も入っています。

2014/06/17

左は一瞬,上に掲げたカギカッコ型と思ったのですが,よく見ると普通のカギカッコ型を45度傾けてさらに45度斜めにつぶした形です。あまり見ない地紋ですが,それともカギカッコ型と思い込んで見落としているだけ? 「電」の尻尾も「田」の部分からずいぶんと長く伸びていてしっかり跳ねている珍しい字形です。右はNの字が連続した名和鋳造所製のもの。山形県寒河江市で採集しました。

2014/07/17

左は山形県三川町で見つけた電気蓋。前回雨に濡れたものしか取れなかったので再訪時撮りなおしたのですが,今度は電線の影が入ってしまいました。Yの字を散らしたような地紋はあまり見かけないパターンです。右にも電線の影が入ってしまっていますが,こちらは北海道の豊浦町で撮りました。佐藤鋳工製です。

2014/07/17

左は北海道の七飯町で見つけた田中工業製のもの。こちらは主に北海道で活躍しているメーカーですが,おなじ田中工業製のダイヤ型の電気蓋を喜多方市で見つけました(右)。

2015/02/24

左は沖縄鋳鉄工業製のもので,これは日本最南端の島,波照間島で採集したものです。このメーカーは名前の通り,沖縄で頑張っておられます。右は福西鋳物製のもの。与那国島で採集しました。同じタイプで中央に沖縄の県章が入ったものも与那国島や波照間島で見かけました。

あまり見かけない地紋です。下部に入っているロゴと「ASAHITEC」の文字からすると旭テック株式会社の製品ですが,この会社は営業品目にメンテナンスホール(マンホール)はありません。HPの会社情報−沿革をみると会社の買収や分割を繰り返しているので,現在では子会社かあるいは別会社がその事業を継承しているものと思います旭テック(現アクアインテック)製です。

2016/03/25

左の地紋は丸に「S」の字が入ったもので,下縁に「SAITO」の文字が入っているので,これがメーカー名と思われますが,詳細はわかりませんでした。長崎の平戸市で見かけました。WEBでもこれまで紹介されていないようです。もしかしたらもう営業していない会社かもしれません。同じ地紋の電気蓋で中央に市章の入ったものを久留米市でも見かけました。右は太宰府市で見かけたもので,「H」にドットを二つつけたものを互い違いに並べたパターンで,左と同様中央に「電」,その下に重ねて「電気」の文字が入っています。同じ地紋のものが長崎県長崎市の電気蓋でも見かけました。

2016/08/21

北海道の北斗市で見かけたもので,ごく荒いASDタイプの地紋(ほとんどドットが縦横に並んでいるだけ)に「電」の文字。あまり見かけない鍵穴が3カ所,ゴム?の蓋がはまっています。

兵庫県猪名川町で見つけたものです。地紋は古い通信系に見られる「二の字」模様ですが,中央の「電気」の文字は比較的新しい気がします。

2019/02/16

瀬戸製作所製の電気蓋で,長崎県鹿児島県の電気蓋と同じデザインで,奄美大島の道の駅「奄美大島住用」(旧大島郡住用村(すみようそん))で見かけたものです。中央に蜜柑に顔を付けたような紋章が入っていて,これが何なのか不明なので「不明」のページにも再掲しました。

左は公園などの片隅にどこでもありそうな小型の電気蓋です。右は「電気」の文字がとても面白いので下に拡大しました。

TT地紋なので通信系かと思いますが,「電」の字が変っていて今までに見たことのない形をしています。北海道の森町にありました。

つまらない蓋といえばそれまでですが,書体が古めかしい楷書体だったり丸ゴチック体だったり,また地紋のパターンがいろいろで,興味は尽きません。

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