築地灯台

 

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築地町は名古屋港の最深部にあり,資料とカーナビを頼りにコンテナを積んだ大きなトラックをかき分けて走っていくと,名古屋検疫所の入口に辿り着きました。旧築地灯台はその敷地内にあります。上左の写真で右に見えているのが検疫所の建物で,奥の林の中に灯台の姿が確認できます。左側の堤防沿いに進んでいくと八角形の姿を確認できました(上右)。ちょうど退庁時間らしく検疫所の職員らしき方が胡散臭そうにこちらを見ておられましたが,特にとがめられることもなく灯台に到着しました。

初点プレートは御影石でほとんど読めません(金網で囲われているので近づけません)。写真のデータをアップにしてみて,読めたのは「築地灯台/初点明治……/改築昭和三……」だけでした。帰宅後調べてみたら,一九四九年の灯台表には「160 築地灯台/無看守/初点明治43/……」という記載が見つかりました。思ったより初点が古いので,大正時代や戦前の灯台表をひっくり返したところ,どうも初点時は導灯として建設されたらしく「名古屋港低燈/高燈」(東洋灯台表 大正2年)とか「名古屋港導燈前燈/後燈」(日本燈台表 昭和2年)と書かれていて,どこかの時点で2灯をまとめて灯台に変更したので,古い灯台表の記載が入り混じって1949年の燈台表に引き継がれているようにみえます。その後昭和30年代に改築されているので諸元は最終的には変わっていたものと思われますが,上記3種の灯台表の段階では「赤緑互光」だったようです。なおネットを探ってみたら,1957(昭和32)年7月23日 築地灯台竣工(1969(昭和44)年11月29日廃止)という記載が見つかりました。

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