0982津居山港港口西導流堤灯台/0983津居山港東導流堤灯台
0980猿ヶ城灯台/0985捨ヶ鼻灯台

0981猿ヶ城石金岩照射灯

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2018/10/27

津居山湾の奥にある田結漁港の行き止まり(左)に車をとめて【0985】捨ヶ鼻灯台を目指したのですが,結論から言えば到達はおろか,その姿を目にすることもできませんでした。ガードレールの先には「通行止め」の看板がいくつも出ていますが,その先に釣り人の姿も見えています(右)。

ここから海の方をみると【0982】津居山港港口西導流堤灯台と【0983】津居山港東導流堤灯台そして岬の先端に【0980】猿ヶ城灯台の頭がちょっぴり見えています(上)。最初は目の錯覚かと何度も目を擦って見直したのですが,西導流堤灯台は激しく傾いています。帰宅後調べてみたら,10年前の訪問記にも傾斜していると書かれているので,その後ずっと放置されているわけで,いくら予算がないからといってもこれはあんまりです。写真を見比べてみると少し傾斜がきつくなっているような……オリンピックだ万博だと浮かれる前にやるべきことがあるはずです。

錆た鉄の門のようなものをくぐって歩き出す(上左)と,かつては遊歩道だったのでしょうが,落石と倒木できわめて歩きにくく,海側は崖なので足を滑らせると大変危険です。通行止めになっているのもうなずける,道とは言えない道を進みます(上右)。下は東西導流堤灯台に一番近いと思われるところからの両導流堤灯台。

【0983】津居山港東導流堤灯台(左列)と【0982】津居山港港口西導流堤灯台(右列)のアップです。【0983】津居山港東導流堤灯台は珍しい白やぐら形。【0982】津居山港港口西導流堤灯台は傾いているばかりでなく導流堤たる堤防が損壊しているのか水没しているようです。

てっぺんだけ見えていた【0980】猿ヶ城灯台もだんだんと全体が見えてきました。灯器はまだLED化されておらず,灯台につながる電線も見えていて,併設されている【0981】猿ヶ城石金岩照射灯の灯器部分もはっきりわかります。ただし,下に見える橋から灯台まではかなりの高度差ですが,先人の教えるところによると最後は階段で登るとのこと。うーむ。

30分余り歩いたところでようやく,峠が見えてきて(左),あそこまで行けば灯台は見えるはず。見えるところまでは行こうと思ったのですが,その手前を見ると,崖崩れで道の部分が崩落していて,ガードレールが宙に浮いています(右)。この時点でこれより先に進むのを断念。崖崩れを修復する気はないものと思われ,今後もこのコースからの到達はできないものと思います。ここまでの道の荒れ様を考えると対岸の【0980】猿ヶ城灯台も似たような状況である可能性が高く,この時点で【0985】捨ヶ鼻灯台とともに【0980】猿ヶ城灯台への到達も断念。ここで引き返すのは残念ですが,照射灯も含めて【0980】猿ヶ城灯台はよく見えたし,無残な姿ではあるけれども東西導流堤の灯台もいろいろな角度から見ることができたし,大いに成果はあったと自らを納得させて引き返しました。

2018/10/27

ところが,天は我を見捨てず,奇跡が起きたのでした。草臥れ果てて導流堤灯台には反対側から接近する気も起らず次の竹野港に向かって車を走らせていると,県道11号線の御待岬という展望台の付近で海側に虹がかかっているの気が付きました。展望台の反対側に駐車場もあったのでちょっと止まってみたところ,なんと【0985】捨ヶ鼻灯台を見つけたのでした。

虹は淡いもので(左)すぐに消えてしまいましたが,それを撮ろうと見たら展望台のすぐ下に竜宮城みたいな島がありました。右は【0985】捨ヶ鼻灯台の右側にあるがけ崩れの部分で,この崖崩れのずっと手前で引き返したのですが,もしそこを越えたとしても灯台まではまだまだ距離があります。そもそもこんな灯台の到達を目論んだのが無謀というか愚かというか。それでもここから遠望ででもその姿を見ることができ,気分は逆転ホームランでした。

展望台から見渡すと右手に城崎マリンワールドという水族館やさまざまな体験型アトラクション,ホテルやレストランなどが合わさった複合観光施設が見えます(上)。下左は浦島伝説が残る後ヶ島(のちがしま)のアップで,竜宮城を思わせる東屋が立っていますが,城崎マリンワールドの前身である日和山公園時代に建てられたもので,当時はここで乙姫さまの踊りが見物できたのだとか。今は城崎マリンワールドの管理で眺めるだけしかできません。御待崎の展望台は県道が海側に突き出したヘアピンカーブの海側にあり反対側に駐車場があります(下右)。展望台の先客はここから城崎マリンワールドで行われているイルカショウか何かを見ているようでした。

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