6434戸馳島灯台

6433三角港網取瀬西灯浮標

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今回の灯台巡りの目玉の一つがこの【6434】戸馳島灯台でした。明治期灯台の一つでDランクの保存灯台です。半円形ではないものの付属舎と灯塔のあり様が何となくブラントン灯台を彷彿とさせるデザインです。

灯ろうの中の灯器はほとんど見えませんが,LEDであることはわかります(右上)。明治の初点にしては妙に生々しい初点プレート(右下)はどの訪問記を見ても不評です。点灯100年とか120年とかに設置したのならその旨を明記して,プレートの文字は地元の子供に揮毫してもらえばよかったのに。

2018/04/15

戸馳島は三角港の東側から戸馳大橋で繋がっているので,車で訪問できます。橋を渡ったところは左でも直進でもいいので,島中に設置されているブルーの道標で「片島」を目指します。しばらく進んだところで左「片島」右「片島灯台」という道標があるのでここは右へ(上左)。片島というのは戸馳島の南部の集落の名前ですが,その集落のはずれにある灯台という意味でしょうか。それともかつては「片島灯台」という名前だったのか。ここを右に曲がって海沿いから少し進んだところ(ビニールハウス,カーブミラー,ごみ集積所が目印になるでしょうか)から海側に道が伸びています(上右)。ここから先は狭い道なので入るのを躊躇しましたが,100mほどのところに海岸への出口があってその左側に駐車スペースがありました(下左)。きっと釣り人たちのための駐車場だろうから気候の良い休日には満車になるかもしれませんが,訪問時には人影もなかったので,ここに車をとめて海岸に出ました。右下の写真は実は帰りにとったのですが,行きには石垣のようなところまで潮が満ちていて,その先もところどころ,砂浜が潮をかぶっている状態でした。

しばらく砂浜を進みます(上右)。ところどころ水の中を歩かねばなりませんでしたが,幸いこの時は長靴をはいていたので,脛の半ばくらいまで潮につかりながら何とか進むことができました。後で調べてみると訪問時は新月の一日前の大潮,しかも満潮の20〜10分前くらいでした。先人の教えでは満潮の危険性には一言も触れられていないのですが,タイミングによっては行きはよくても帰りに満潮になったりすることもあり得るので注意が必要です。もっとも,潮の満ちた砂浜の写真は帰りにとろうと思っていたのに,灯台で30分ほど過ごして戻ってくるとすっかり潮は引いていて,どこが水につかっていたのか分からないありさまでした。砂浜が水に隠れるのは大潮の満潮前後のほんの20分くらいだけのようなので,そういうタイミングで訪問した私たちは運がいいのか悪いのか。さて砂浜が行き止まりになりそうなところに「戸馳嶋燈台/用地」の石碑が建っていて,その手前の左に藪の中を道が伸びています(上右)。この付近で対岸の維和島との間に【6433】三角港網取瀬西灯浮標が見えていました(下左右)。また振り返ると【6432】寺島灯台の姿も認めることができました。

ここから山道の上りになりますが(上右)ほんの数分で灯台が見えてきます(上右)。正門はうれしいことにかぎが掛かっていないのですが,そこに掲げられた表札は初点プレートとともに雰囲気をぶち壊していてちょっと残念(下左)。歩き始めて20分ほど(砂浜15分,登り5分くらい)の行程で灯台に到着しました(下右)。

2018/04/15

ガラスになっている右側の窓から中を覗いてみたら,ずいぶんきれいに片付けられていました(右)。たぶん官舎跡であろう広っぱの向かい側に裏門があるのでそこから先を覗いてみましたが,どこかにつながる道などは見当たらず木々が覆い茂るばかり,往時を偲ばせるものは何もありませんでした(右)。

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