2756鳥羽導灯(前灯)/2757鳥羽導灯(後灯)

 

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2016/02/10

2016/02/06

上は鳥羽港(佐田浜港)から見た【2756】鳥羽導灯(前灯)と【2757】鳥羽導灯(後灯)です。間の少し右寄りに見えているのが鳥羽駅西駐車場(立体駐車場)のビルで,鳥羽導灯はこの駐車場の横が入り口です。下はそれぞれのアップ。日本で一番有名でなおかつ一番アンバランスな導灯でしょう。

2016/02/06

鳥羽駅の裏口(西口)から見渡すと,前灯はすぐに見つかります。左が導灯への入り口で,右側に見えているのが鳥羽駅の裏口にある鳥羽駅西駐車場の建物です。左側に車が止まっているのが見えていますが,このへこみの手前側に前灯への階段があります(右)。この道をまっすぐ登っていくと日和山公園で,後灯はその中にあります(下記参照)。なおこの辺に路駐できなくもないとは思いますが,ここに写っている西駐車場は2時間まで無料です。後灯まで往復しても十分間に合うので,この駐車場に止めていくのが吉かと思います。

2016/02/06

きつい傾斜ですが,入口の階段から2~3分であっけなく前灯に到着します(左)。ただし,近づくと全く写真を撮るスペースはありません。本体への階段は立ち入り禁止で(右上),遠目に眺めてみても初点プレートらしきものはなさそうです。上に掲げた全体像と灯器部分(右下)は駅前からの撮影です。

日和山公園への道をずんずん登っていくと分かれ道があって道路をまたぐ橋が見えてきます(上左)。そこの案内板に左(東)に行くと展望台があると書いてあります(導灯の案内はなし)。事前の情報では展望台の下ということだったので左のほうに進んだのですが,展望台についても後灯は見つからず,元に戻って橋の見えたところまで戻って右(西)のほうに曲がってみると,こちらにも展望台があって,この展望台についてみると目の下に後灯が見えます。展望台のすぐ下に右へ回り込む山道があり(上右),ここからは1~2分で【2757】鳥羽導灯(後灯)に到着(下左)。まるで灯台としか見えない立派な建物の右側にわずかに海の方向が開けています(下右)。

日和山公園には結局どこにも鳥羽導灯の案内はなく,2か所の展望台までは訪れる人はいても導灯にまで足を延ばす人はまれのようでした。海側にまわってどうにか灯器部分も撮影(下左),日暮れが迫ってきたので期待したのですが,残念ながら点灯には至りませんでした。
さて下右の初点プレートには,「明治四五年三月二十日初点燈」と書かれていますが,海上保安庁の「明治期灯台一覧」には載っていません。調べてみたら,「明治期灯台調査時,当該標識であったが,最終的には明治期灯台から除外」,「1932年(昭和7)後灯は,規模拡大により鉄筋コンクリートにて整備。(灯塔:4.0m高くなる。)/1952年(昭和27)機械室を増設。/1998年(平成10)前灯は経年経過による老朽化により建替え整備」(「明治期灯台の保全」日本航路標識協会刊)とのことで,ちょうど明治期灯台の調査をしている時に,対象だった前灯が老朽化のために建て替えられてしまったので,いったんCランクに挙げられながら対象外となってしまったのでした。後灯を建替えた時に改修年月日を入れた新しいプレートを作らず元の初点プレートをそのまま残したようなので,少なくともこのプレートだけは明治期のものが残っていることになります。それにしても十分貴重な歴史的海路標識なのに,鳥羽市はもう少し導灯に対して思いやっていただきたいと思う次第です。

2016/02/06

最初に間違って行った東側の展望台からは,正面に答志島,その手前に鳥羽マリンターミナル(佐田浜港)が一望でき,【2755】鳥羽港東防波堤灯台や答志島の左端の【2753】島ヶ埼灯台も確認することができました。

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