0725長門川尻岬灯台

 

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【0725】長門川尻岬灯台はその名の通り川尻岬の先端の山の上にあります。プレートには「初点 昭和4年11月」と書かれているのですが……(右上,下記参照)。ちなみにこのプレートには揮毫者として向津具(むかつく)中学校2年の少年の名が刻まれていました。灯台からは海も見えるのですが(右下),とにかく周囲に余裕がなく,引いた写真が撮れませんでした。

2017/10/18

灯台のある川尻岬付近は公園になっていてキャンプ場もある観光地なのであちこちに道標があり,キャンプ場の案内を辿っていくと迷うことなく公園の駐車場に到着することができました。土産物屋があって有料駐車場なのですが,夏期のハイシーズン以外はお店の人も駐車場の管理人もいないようで,正々堂々と駐車場に車をとめました。公園(キャンプ場?)のまん中を通る道を辿っていくと(上左),岬のとっさきに【0725】長門川尻岬灯台の灯器が覗いていました(上右)。東屋を通り過ぎ(ここまで行くと灯台は見えなくなります)公園のはずれまで行くと「北長門海岸国定公園」の看板の横に「航路標識燈竿」と刻まれた石碑が立っています(下左)。ずいぶん舌っ足らずの石碑ですが,あとで調べたところこの付近に川尻岬燈竿があったことを記念したものと思われます。昭和9年の「東洋燈台表」には「(番号)434/(名称種類)川尻岬燈竿 無看守/(初点之年)昭和4/(位置)川尻岬頂(62)ノ南方約350米/(北緯東経)34 21・0 130 58.7/(色及光数)白1/(燈質週期(ママ))不動/(燭光数等級)6/10(電燈)/(燈高平均水面上(米))58/(光達距離(浬))15/(構造及礎上高(米)塗装セザル三角形柱鐵造/(備考)明弧49°-133°,172°-287°山口県立」(一部旧漢字を変更)とありました。どうも灯台の初点プレートの日付はこの塔間の初点であるようです。現在の地に移って灯台になったのがいつか調べきれませんでしたが,戦後になって建てられたものなので,せめて改築のデータは入れてほしかったところです。さて,この看板や石碑の右側に道が続いているのですがそれは磯へ降りる(釣り人用の)道で,少し手前から左へ折れる(下右)のが灯台へのコースです。

左右切り立った断崖の痩せ尾根を少し下って(上左),尾根の右側の崖伝いに進んでいくと白い鉄製の手摺りのところに左に登る階段があって「灯台/←」という看板がありました(上右)。かなり急な階段を登り続け(下左)登りつめたところで林が開けて灯台が見えてきます(下右,写真では白く飛んでしまいましたが,ここに灯台が見えています)。

駐車場から20分ほどで【0725】長門川尻岬灯台に到着。周囲に余裕はないのですが周りをぐるっと回れるので,各方向からの灯台を撮りました。一番上に掲げたのが東面,ここに掲げた左が南面,右が北面です。

左は西面からの灯台ですが,横位置で撮ってみたら頭が切れてしまいました。灯台の周囲からでは灯器もよく見えません(右)。結局最初に掲げた公園の入口付近から超望遠で撮った灯器の写真が一番よく見えたことになります。
久し振りの山道で天気はあまり良くなかったけれど,道に迷う心配もなく途中にはいろいろの花が咲いていて,気持ちのいい往復約1時間の灯台山歩きでした。

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