京都市

 

2010/03/22

【京都市】京都市の標準的なメンテナンスホールは市章と御所車のデザインです。ただしこここに入っている市章は旧市章ですが,略章として用いられるとのこと。現在はこの旧市章に御所車を組み合わせたちょっと面倒なものになっています。といってもほとんど旧市章(略章)しか使われていないようで,新市章にした意味がどこにあるのか不明です。上左は初めて京都を訪れたときに見つけた取っ手付きのもの,上右はその取っ手のないタイプです。下は同じデザインながら,四つ穴が開いており雨水用ないし合流用のものと思われますが,このタイプが一番多く設置されているように思いました。

【京都市】同じデザインの小型蓋で,上段の二つに比べ,下はもう一段小さいタイプです。御所車の数が少なくなっています。

2020/03/22

2020/03/23

【京都市】上段は古い電々蓋のような二の字の地紋で取っ手の形以外同じように見えますが,ようく見るとニの字の向きが違っています。下左は名古屋市型ですが,実は名古屋市型に見えて模様が御所車になっているのがあるのだとか。見落としてしまいました。下右は日之出ASD型で下縁右に「ごうりゅう」とあります。

2020/03/24

2020/03/25

【京都市】京都市内の古い建物が残る小さな路地には汚水桝用の小さな古い蓋がたくさん残っています。WEBでよく紹介されているようなものは旅行者には見つからないだろうと思っていたのですが,意外にもいくつか見つけることができました。古いものは摩滅してほとんど模様や文字が見えなかったり,玄関先でいろいろなものが載せられていたり半分隠れていたりしてうまく撮れないものも多数ありました。詳細は関西の古い蓋について詳しく記されている「お散歩 Photo Album−鉄蓋の殿堂」(特にその中の「施工業者・工事組合−京の桝蓋1・2」)を参考にさせていただきました。
上左の「SUIKYO」は(社)京都市公認水道協会のことで「KYO」は京都の「京」ではなく「協会」の「協」なんですね。中央にあるのがこの協会のマークです。法人名に「京都市公認」が入っているのがちょっと……。この蓋は45cmくらいでちょっと大きめですが,他の枡蓋は皆36cmとかのハンドホールで,鉄蓋メーカーの名前が入っていたり,設備業者の名前が入っていたりします。上右は(株)大阪城口研究所の凝ったマークの入ったもの,下左は大西水道の名前が入っていて,その下に「360」とあるのは大きさが360mm=36㎝の意味,上部に入っている○にHはメーカーの長谷川鋳工所ということです。このように鋳造メーカー,設備会社,寸法が入っているのが典型ですが,そのうちの一つないし二つしか入っていないものも多くあります。下右は現在の標準的なハンドホール蓋で市章の略章が入ったものです。他の地域ではこの蓋が標準ですが,京都市内ではむしろこの蓋が例外,というのはさすが古都ならではといえるでしょう。

【京都市】1段目左は中央に鋳造メーカーのマークと思しき「善」を囲む松葉ないし「大」,下部に設備会社と思しき「中村水道」の文字が見えますが,いずれも詳細は不明でした。右端が段差プレートに隠れていますが,その先は玄関の引き戸で,この手の蓋は古い住宅の玄関先に設置されていることが多く,多分個人の敷地内になるので,本当は撮影は不可かもしれません。右は杉本商事のマークと思われる菱形に「S」が入っています。この会社は商社であるとともに鉄蓋のメーカーでもあり,施工業者でもあるようで,HPのカタログにそっくりのものがありました。
2段目左は「加藤管工所」の名前が入っていますが,この設備会社は正式名称を「昭和企業組合加藤管工所」といいます。昔からこういう名前だったのかどうか不明で,この蓋の設置された時期には単に「加藤管工所」という名前だったのかもしれません。上部の菱形に「FA」のマークは鋳造メーカーと思われますが詳細不明です。デザインがほぼ1段目右と同じなので杉本商事製の「FA型」なのかもしれません。右も同じデザインなので,これも杉本商事製と思われますが「SAKANO KK」についてはわかりませんでした。大きさが240mmなので取っ手が一つになって中央についているのが目を惹きます。
3段目左は中央に花菱?に囲まれた「36」の文字だけで,詳細は不明,右は下部に「NITTO INDUSTRIES CO.LTD」と入っているので日東工業製で,これまで掲げてきたものと違って京都の町はずれで見つけたものでそれほど古いものではありません。

【京都市】上段は消火栓蓋2種。縦長の長方形で上部に入っているのは「水」と○を御所車風に組み合わせた下水道局(本来は水道局)のマークです。御所車というより仏様が持っている仏具の法輪みたいにも見えます。上右は割合最近設置されたもののようで,別途黄色い塗色が施されるのかもしれません。地紋も文字のフォントも微妙に違っていますが,最近設置されたものでも手書き風の文字がいい感じです。下左は上段と同じ体裁の排気弁蓋。排気弁というのは今風にいうと空気弁で今風のデザインになったものが下右です。他の地域では地紋は水玉になっていることが多いのですが,これは先例を踏襲して小さな菱形になっています。

2010/03/22

2020/03/25

【京都市】減光の標準的な上水系のメンテ蓋です。中央に大きく水道局のマークが入った仕切弁蓋(左)と制水弁(右)で,この手のデザインのものを多数見かけたのだけれど,いずれも車通りの激しい車道上にあって,うまく撮影できませんでした。

【京都市】同じく上水系の小型蓋3種。上左の補助排水管用仕切弁蓋50mm用というのが杉本商事のカタログに載っていますが,それには友鉄工業の名が記されていました。上右の制水弁蓋とはずいぶん書体が違いますが,それが時代を表しているのでしょう。下の止水弁蓋は上段の二つより少し小型なので外周の同心円鎖線リングが省略されています。

2020/03/24

【京都市】角型の水道メーター用の蓋が大小いろいろありました。上左と上右は同じように見えますが,上右の右側の蓋は親子蓋になっていました。下の小型のものは上掲の接続枡用の小型蓋と並んで設置されている場合が多くありました。上段は「メータ」ですが,下の小さいものは無理やり文字を詰めて「メーター」とダッシュみたいな音引きを入れてあって,フォントの味わいも併せて古都らしい手作り感(って意味不明ですが)が漂っています。

2020/03/23

【京都市】上左は蜀江紋風の八角形と四角を組み合わせた地紋で,中央には「CCB(Communication Cable Box,電線共同溝)」,市の略章,「道路電話」と入っています。上右は標準的な御所車デザインの中央に「電気」と書かれています。下は同じく電気蓋ですが,メーカーの北勢工業のオリジナル地紋のようです。ほぼ同じデザインで「信号用」「府警」と書かれたものを「京都府広域」のページに掲げました。

2020/03/23

2020/03/24

ほぼ同じデザイン要素で丸形と角型の蓋がありました。ただし,中央が「都市建設局」「建設局」となっていますが,現在の市のHPには「都市建設局」が存在しないので,その部署は謎です。かつてあったものが解明されたということであれば角型の方が新しく,丸形が古いということになります。見た目は丸形の方がずっと新しく見えるんですけどね。

 前の蓋    ホーム  蓋の模様 / 近畿 京都府  どっかの蓋  上へ   次の蓋